効率のよい除草について真面目に考える

「上農は草を見ずして草を取る」という、百姓に伝わる言い回しがあります。

百姓にとっていちばん大事なのは草取りであって、百姓上級者は上手に除草をするものだ、という意味です。

さらにこれにはちょっとイヤミっぽい続きがあります。

上農は草を見ずして草を取る

中農は草を見て草を取る

下農は草を見て草取らず

中農や下農は気の毒ですね(笑)

では、どうすれば上農になれるのかということを、今回はちょっと真剣に考えてみましょう。

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草は梅雨時から本格的に生える

植物の育ち方を知っておくと、除草のやり方についての理解が進むと思います。

毎度おなじみ、へったくそな図ですけど、ごらんください。

草取り

草は、だいたい5月くらいは、雨も降らないし涼しいし、草も柔らかいのでジャンジャン除草しちゃいます。

で、6月に入ると梅雨になるでしょう。

上の図は、逆放物線になってますが、これが草の生え方だと思ってください。

5月中はきれいにしていた畑なので、6月中は雑草もゆっくり生育しますが、7月になると一気にぐわーっと伸びていきます。

雑草って、基本的に幼苗の間は成長はゆっくりで、花を咲かせる準備段階になると一気に生育が進みます。

6月は気温も湿度も申し分ないので、雑草は幼苗からどんどん生育して、あれよあれよという間に生長していきます。

ところが人間にとっては、梅雨の除草はほんとうにたいへんです。

畑は梅雨の影響でいつまで経っても土が乾きません。

長靴で圃場に入ったら靴は泥だらけで重くなるし、草をとるにもねちゃねちゃするし、作業性は著しく悪くなります。

さらにせっかく草をとっても、その草を放っておくと、水気がたっぷりの圃場では再度根を張ってしまって、元の木阿弥になったりします。

集めて燃やすにしても、畑が乾いてくれないとなかなか燃えないし、まあ何せ梅雨の時期は除草をしていてもまったくおもしろくない。しんどいばっかりです。

そこで、「5月中に除草がんばったし、まあいいか」となる。

これがいけないわけです。

6月の除草が上農への決め手

6月の晴れ間に除草にいそしむかどうかが、上農の決め手だとぼくは思います。

中農や下農が、6月は除草するにもたいへんだしまあいいか、と思うところで、上農はがんばるわけです。

このがんばりを、中農や下農はみていません。彼らはこの時期には除草をしていないからです。

だから、彼らには「上農は草を見ずして草をとる」ように見えるわけです。

で、中農はまだ7月になって梅雨が明けたら、「草を見て草を取る」だけまだマシです。

下農はもう7月のもっさり繁茂した雑草をみて、「もうこりゃたいへんだ。もういいや。ほっとこう」となってしまう(笑)

ここで、上農、中農、下農の差が出てくるというわけです。

案外真夏は雑草が伸びない

梅雨が明けて、30度以上になって、干天が続くと、意外にも雑草の伸びるペースは落ちます。

つまり、梅雨の時期に雑草を伸ばさずがんばったら、7月以降は案外幼苗の成長は遅くなって、草取りをするのにも余裕が出てきます。

上農は草取りに余裕ができてるので、いよいよ中農や下農からみれば、「なんだか上農は知らん間に草を取っとるなあ」ということになる。

中農は7月に入ってから、繁茂した草を一生懸命刈ったはいいのですが、いったん根をしっかり張ってしまった夏の植物は、そこからまた早いペースで草を伸ばします。

結局夏の除草作業に余計に時間がかかるようになる、というわけです。

下農はもう、収穫にも著しく影響が出るくらい雑草が繁茂して、ジャングルをかきわけるように野菜の収穫にいそしんでいます。彼らのことは、もうあんまり突っ込んであげないほうがいいのかもしれません。

まとめ「6月の除草が上農への決め手!」

もうここまで説明すれば、6月の梅雨の時期に、草取りをともかく頑張るのが上農なんだ、ということがお分かりいただけたかと思います。

梅雨といっても、一か月まったく土が乾かないわけじゃありません。

上手にタイミングを見極めて、乾いたところの土を削って、草を集めて燃やしてしまうようにすれば、7月以降が楽になる。

こういうことは、いちいちご近所さんも教えてくれたりはしません。

説教臭い話ですし、わかってる上農は自分で勝手にやって、人に説明したりはしません。いよいよ中農や下農は、あの人は草を見てないのに草を取ってるように思えるナア、なんて思うというわけです(笑)

まあ結局のところ、上農は6月のしんどいときにも積極的に草取りをしている、というわけで、決して楽をしているわけじゃない、という話ですね。

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