タマネギの栽培はむずかしい!?

レクタングル大広告




なぜかタマネギ栽培がむずかしい

どこのスーパーに行ってもタマネギがない、なんてことはないと思うんですけど、百姓をやっていて難易度が高いと思う野菜のひとつが、何を隠そうタマネギです。

毎年、たとえば肥料が足りないのかな、といってたっぷり肥料をやってみたり、畝を高くすればいいのかな、といって畝を高くしてみたり、いろいろ工夫するんですが、やっぱりうまくいかない。

ようやく、ああこういうことなのかな、と気づくまでにずいぶん長くかかってしまいました。

いちばん重要なのは適期栽培!

重要度という点で言えば、いちばん大事なのは適期栽培でした。

まずやっちゃいけないのは、市販の苗を買って育てること。もちろん市販の苗を買ってもタマネギはできますが、とうだちしたり、やけにこぶりなものしか育たなかったり……と、なんでこういうことになるのかというと。

市販の苗は、その土地の適期よりも、10月中旬あたりから12月くらいまで、コンスタントに苗が並んでいるということのほうが重要なわけです。

しかしながら、実はタマネギという野菜は種まきの時期と植え付けの時期がものすごくシビアなんです。

具体的な育て方

うちのあたりなら、9月20日ごろに種をまいて、そこから55日後に苗を掘り上げて定植します。55日後ですから、11月15日ごろですね。それぞれ、作業日程の誤差は前後5日におさめます。

雨が降ろうと槍が降ろうと、この間に種まきと植え付けをします。この適期を外すと、うまく育つ確率がどんどん下がります。

うちの場合は日本海側で、11月になるとずっと時雨れてまともに畝が作れません。

そこで、8月から9月の間に畝づくりをしてしまいます。鶏糞を施肥基準より多めに全面施肥して、トラクターで畝づくり。そこに透明マルチを張って放っておきます。

透明マルチを張ると、土壌表面から数センチの虫と雑草の種が蒸し焼きになります。真夏の太陽によって透明マルチの中は80度にも達するそうで、きちんと透明マルチを張っていれば、畝には翌年の夏まで草がほとんど生えません。

肥料を多めにするワケ

ちょっと余談ですが、どうして肥料を施肥基準より多めにするかというと、まず植え付けまでに期間があることと、露地栽培では日本海側の雪によって肥料成分が流亡してしまうからです。施肥基準どんぴしゃだとちょっと足りないんです。

これはもう、地域的な特性だと割り切るしかない。

日本海側は冬の間に雪が降ります。これは結局は雨なので、土は軽めに潅水してるような状態になります。土壌の塩類は潅水によってある程度流れてしまう。(逆にいえば、塩類集積が起こっている乾燥した土地やビニールハウス内では、潅水で余計な塩類を除去するようです)

うちはタマネギやニンニクはマルチを使わずに育てるので、この間の肥料流亡分を計算に入れて、元肥を多めにして、追肥を施肥基準に従ってやるようにします。

たとえ肥料分が余計であっても、収穫を迎えるころには梅雨になって、また余計な塩類は流れていきます。←とはいえ、肥料のやりすぎには気を付けています。

うちの場合は地域的に雨が多く降る時期、雨が少ない時期を計算に入れて、前作の肥効と合わせて、施肥基準より多めにするとか、少なめにするとか、そういったバランスを考えてます。

話を戻しましょう。

そんなこんなで畝づくりを8月の間に終えて、9月中のよく晴れた日に、乾いたマルチを回収しておきます。

で、満を持して9月20日ごろ、マルチを外した跡地の一部でタマネギの種まきをします。

タマネギの種は、自家用なら安い在来種でも十分だと思います。が、在来種は貯蔵性が悪いし、形が悪かったりします。←種袋には「貯蔵性もよく強健で作りやすい!」なんてことを書いてますがね。やっぱりF1品種の方がいいのは間違いないですよ。

少人数の家族だけで食べるぶんだけだとか、他人にも送りたいとか、市場に出回っているような形のいいものを作りたいなら、種が高くてもF1品種を選んだほうがいいと思うなあ。

で、だいたい種袋に記載されてると思うんですが、うちの場合は播種から55日で定植する品種の種を選びます。今年は自家用に在来の泉州黄たまねぎと、見栄を張るためにネオアースを育ててます。どちらも育てかたは同じ。

適期栽培で畝づくりと追肥が適切なら、そこまでひどい出来にはなりません。

当地ではタマネギがうまくできない、と言って嘆いてる人は、だいたいが失敗するポイントをきれいに抑えているものです。

  • 市販の苗で育てている
  • 除草がおろそかな畑で種をまいたり、定植したりしている
  • 肥料が極端に少なかったり、追肥をしなかったり

このうちいちばん重要なのは、やっぱり適期栽培ですよ。

育苗を業者に任せるのではなく、自分でしっかり育てることです。

しつこいようですけど、もう少したとえを交えて説明しますよ。

たとえばお米の苗は、植え付けのタイミングに合わせて発注して、そのタイミングに合わせてしっかり植え付け適期のものが送られてきます。お米に関しては栽培技術が発達してるので、育苗する業者も適期に合わせてシビアに育てているのです。

が、その点タマネギはいい加減です。苗はおおまかな植え付け時期になると、適当に陳列棚に並べられてるだけ。大きさはそろっていても、いつ播種して何日育苗したものなのかもわからなければ、いつ植え付けすべき苗なのかということもわからない。

育てる側も、まあホームセンターに並んでるのだから間違いなかろうと勝手に信じて、よくわからない苗を買って、適当に畑に植える。要するに、得体が知れないことをやってるわけですよ。

で、ご多分に漏れず、ぼくも同じことをやって失敗を重ねていたわけです。高い苗を買って、失敗するなんて実にアホらしい話です。

ぼくの場合は、自分で種を適期に育てて適期に定植することで、栽培の成功率がぐんと上がりました。まずは、適期栽培で成功例を出して、そこから肥料のやり方や、畝づくり、病害虫対策などを研究していくというのがいいと思います。

で、最近ぼくが考えてるのは、チェーンポットでタマネギやニンニクを育てて、専用のひっぱって植え付ける機械で植えられたら、腰をかがめる作業がなくなって楽なのになあ、ってことです。

機械など揃えたら10万円くらいかかるので、なやみどころなんですけどね(笑)

レクタングル大広告




よろしければシェアお願いします!

レクタングル大広告