「鍬(くわ)」と「鋤(すき)」はどう違う?

(´・∀・)p[☆。・:+こんにちゎ*:+:・゚☆]q

もう百姓をはじめて10年近くになりますけど、いまだに「クワ」と「スキ」の違いがよくわからないことに気づきました。

先日あるお店がテレビに出てて「鍬焼き」とあったので、ぼくはついつい「すき焼き」と呼んだのですが、実は「くわ焼き」でした。

すき焼きは漢字をあてると「鋤焼き」です。確かに漢字は違うけど、パッと見た目ではわかりませんから、「鍬焼き」でくわ焼きと読ませるのはどうにもいじわるです(笑)

だいたい、鍬焼きなんて言葉があるのも知らなかったんですが、ようするに鉄板焼きのことらしい。

さて、クワは鍬。スキは鋤です。

百姓をしているのだから、これくらいは読めて当たり前といえば当たり前なんですけどね。

でも、読めなかった。

まあ、鍬も鋤も使えればそれでいいわけですが、やっぱり道具の違いや意味については説明できるようになりたいなと思ったので、ブログの記事にしてみた次第です。

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鍬の話

鍬(くわ)は、金偏に「秋」ですね。

日本の農事や神事は米に由来することが多いのですが、秋は実りの季節であり、一年の農作業が報われ、一区切りする時期になります。

そもそも秋という漢字にも、実りの時期とか、作物を束ねておさめるとか、作物を乾燥させるといった意味が込められています。

鍬はつまり、「実りをもたらすための道具」ということになります。

鍬と鋤の道具としての違い

「鋤」の言葉の成り立ちは後で説明します。

まず、鍬と鋤の道具としての違いについて調べると、鍬はあの昔話に出てくるお百姓が持ってる、あの道具です。

もう、定番のアレですよアレ。

棒の先端に鉄でできた刃を取り付けて、これを振るうことで、土を耕すわけです。

鍬にもいくつか種類があって、平鍬、唐鍬、備中鍬なんてのがあります。

それぞれ先端の形状が違っているんですが、ぜんぶ鍬です。

では鋤とは何かというと、これは鍬とはまったく形状が違います。

なんというか、スコップのような、舟をこぐ櫂のような、不思議な形状をしています。

で、どういう風に使われていたのかというと、実際にスコップのようにして使われていました(笑)

なので、今はもうみんな、スコップを使って土を掘るでしょう。現代では古いタイプの百姓道具が揃っている家でも、昔ながらの鋤を使っている人はほとんどいないんじゃないでしょうか。

鋤でやれることは、ホームセンターで1000円で売ってるスコップでできてしまうというわけです。

つまり、鋤は鍬のように畑を耕すというよりは、土を掘り起こす、耕起する作業に使われていました。

で、この鋤は畑仕事ではスコップのように使いますが、稲作の場合は水を張った田んぼの土を、文字通り「鋤く(すく)」道具として使われます。

この鋤作業は人力ではほんとうにたいへんなんですが、昔の人はこれを牛にやらせたんですね。

これを牛鋤といいます。

ある程度の年齢以上の方であれば、田んぼの中で牛を歩かせている作業風景をご存知だと思いますが、あれは牛に田んぼを鋤かせて、土をとろとろに攪拌して、稲の根張りをよくして水が地下に抜けてしまわないようにするのです。

これが、鍬と鋤の道具としての違いです。

ここからややこしい話

でね!

ここからがちょっとややこしいんですよ。

あくまで一説によると、という但し書きはつけなければなりませんけども、こういった農具も、日本独自のものではなくて、大陸から伝来しています。

で、もともと中国ではクワを意味する漢字は鋤でした。

……ん。

つまり、中国では鋤(すき)という漢字が、くわを表していたというのです。

ところが日本ではこれを、牛鋤のような道具だと勘違いしたのです。

なので、日本では鋤が「すき」と読まれるようになりました。

そうすると、くわはどうなるんだ、と思うかもしれません。

なんと日本ではくわを表す言葉がなかったので、独自に鍬という漢字を作ったというのです。

ずいぶんねじれた話ですが、つまり鋤という漢字はもともとくわのような使い方をする道具だったわけです。

日本ではすきとしてスコップのように使われていますが、もともとはこれらの道具は全部ひっくるめて、農事を「助ける」道具ということで済んでいたのかもしれません。

鍬と鋤の言葉の違い

さて、もうこれだけ書けば、さすがのぼくも鍬と鋤の違いは完璧に理解しましたよ(笑)

鍬は日本で作られた言葉という説があり、秋という実りの象徴に金偏をくっつけて、実りを得るための道具として使われている。

鋤は、中国ではくわも意味する言葉だったけれど、日本ではあのスコップのようなすきとして、土を反転させる道具という意味を持つようになった。

鋤は「助」という漢字を「すけ」と読むので、それに似た「すき」と読むと覚えるのが手っ取り早いと思います。

今ふと振り返ると、鍬と鋤は農耕の起源にまでさかのぼることができるような原始的な道具ですが、現代でも多少形を変えることはあっても、そのまま使われてるんですよね。

もちろん、大きな作業をするときにトラクターや耕運機などの機械が主役にはなりましたが、今でも山際の側溝の掃除をするときや、畑の細かい土寄せなどを行うときには鍬やスコップを使うわけです。

そう思うと、ぼくもまた人類が受け継いできたバトンをそのまま受け継いでいるんだなと感動……まではしませんけど、やっぱり大事な道具ではありますよね。

鍬や鋤(スコップ)、これを機会に見直して、丁寧に使いたいと思います。

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