ギャンブル依存症に保険適用、のニュースに感じた違和感と、ギャンブルの話をあれこれ

12月11日のニュースなんですけどね。ギャンブル依存症の治療が保険適用になるというのだけど、なんだか腑に落ちないな、という話です。

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ギャンブル依存症治療に保険適用へ…集団治療プログラムなど対象

https://www.yomiuri.co.jp/national/20191211-OYT1T50352/

 厚生労働省は11日、カジノや競馬、パチンコといったギャンブルの依存症治療について、来年度から公的医療保険の対象とする方針を固めた。同日開かれた中央社会保険医療協議会(厚生労働相の諮問機関)での議論を受け、同省は、依存症患者に対する適切な医療体制の整備が急務と判断した。国内ではカジノを含む統合型リゾート(IR)の開業を可能とするIR実施法が昨年7月に成立し、依存症対策が課題となっている。

なにが腑に落ちないのかというと、順序がちがうんですよ。

  1. 日本中にパチンコ屋がある。インターネットで舟券も馬券も買える。
  2. このような日本中にギャンブルの種が蔓延している間に、政府はギャンブル依存症への取り組みなどまったくしてこなかった。
  3. 統合型リゾートを日本に作ることで政府がおおきく関わってきた。
  4. どうしてもIRを推し進めたいので、ギャンブル依存症の治療を保険適用にする方針を固めた

この場合、本来4番の保険適用の話は、1の次に来るべきだったと思うんですよ。

かといってパチンコや競艇や競馬をなくせばいい、という話は意味がないと思っています。そういうことを禁じてしまったら、ギャンブルはアンダーグラウンドに沈み込んで、地下経済のエサにしかならないから。

だから、ギャンブル依存症の治療は積極的に行っていくべきだという話自体には賛成なんですけど、カジノを日本に誘致したいがために取ってつけたような対策にしか思えないんですよね。

こういう身の入ってない対策が、果たして実質的にギャンブル依存を減らす取り組みにつながるのかどうか。おおいに疑問です。

もともと日本にはパチンコ屋というギャンブル施設が山ほどあって、もう全国津々浦々、ありとあらゆる場所に進出しています。日本はすでに世界でもめずらしいほどのギャンブル大国という一面があるわけですが、すでに国がきちんと医療面でのアプローチでギャンブルによる悲劇をなくそうと取り組んでいたのであれば、腑に落ちるんです。

でもカジノの誘致ありきでの対策だとしたら、保険適用制度だけ残って実際の医療現場での取り組みがまったく進まずに形骸化しちゃうんじゃないかなあ。

ぼくのギャンブル経歴

ちなみにぼくはいまではギャンブルには興味がない……というか、適性がないことがよくわかりました。

大学時代にパチンコ屋に行ったことがあります。そのときにいっぺんに2万円以上使ってしまって、あれでもう、いまだに忘れないですね。

やっぱり夢中になるんですよ。次こそは回収できるんじゃないかという考えが頭をもたげて、しかももう回収しないことには損失も大きいからと、次へ次へお金を投入してしまう。

結局、1時間もしない間に2万円以上。

アルバイトで細々と生活してるのに、こんなに大損して今月どうするつもりなんだ、と顔面蒼白になって、それでも「次こそは、あと1000円突っ込めば回収できるかもしれない」と思ってるじぶんがまたおそろしくなったものです。

結局あのときは、お金がなくなっていく速さと、失ったお金の大きさがショックすぎて、逃げ帰ってしまいました。いま思うとあれでよかったし、もっと早く見切りがつけられていたらもっとよかった、と思います。

あれ以来、じぶんでお金を使ってパチンコに行くのはやめました。

あれでお金に対する感覚がマヒしてしまうと、借金してでもギャンブルに突っ込んでしまって引き返せないところまでいくのでしょう。

しかしじつをいうとぼくは30のとき、パチプロの友人に誘われて数か月間、指示された台でスロットを打つだけの「打ち子」をしていたことがあります。

友人相手にやっていたので仕事という感覚もなくて、ぼくがお金を出すわけではないので、ぼく自身は遊びの延長線上のような感覚でしたが、友人はいたって大真面目でした。

前日の夜に翌朝に打つ台を決めてメモしておいて、それで翌朝一番からパチンコ屋に並び、閉店時間にまた翌朝打つ台をチェック。一日中戦略的に打つべき台を探して立ち回るということをしていました。

あれは労働とはいわないんでしょうけど、それでも拘束時間として考えれば12時間以上、毎日気を抜く暇もなくやってるわけで、なるほどプロというのはここまでやるんだな、と感心したものです。

その友人曰く、ばくちで勝つためには、運はまったく関係ない、というより運を排除して、ひたすら確率だけを考えるんだそうな。

もしかしたら勝てるかもしれない、とか、次こそはくるだろう、みたいな思考をするのは絶対にダメ。パチスロだと射幸心をあおるいろんな演出が画面に流れるけど、あれはすべてただのサインにすぎない。楽しんだら負け。

スロットで勝つために求められることは、台の設定による確率を見極めることと、目押しなどの技術だけ。見通しの甘さは命取りにしかならない。ギャンブルは「もしかしたら」が楽しみのひとつかもしれないが、プロは「もしかしたら」を徹底的に排除する。

と教わりました。たしかにぼくが最初に突っ込んだ2万円は、確率のことなんかなにも考えずに、「次こそはくるかもしれない」といってやってただけだったもんなあ。

あれから10年も経って、いまではパチンコ業界もそうとう厳しいでしょうし、ぼくもその友人とは田舎暮らしをしてしばらくしてからすっかり付き合いがなくなってしまいました。いまもパチンコで食ってるのか、あるいはもうべつの仕事をみつけてるのか、それすらはっきりしません。

ぼく自身はいまはもう、ギャンブルをやろうとは思わないですね。

株は将来的にやるかもしれませんが、投機的にお金を動かすのではなくて、通貨の価値が変動するときにそなえて貯蓄するといった感覚で、時代の変動に強そうな銘柄を複数選んで貯金する、といった格好になると思います。

ギャンブル依存症、怖いですね。願わくば、ギャンブル依存症治療が保険の対応になることで社会への啓蒙活動が活発になって、一件でも依存による悲劇が減ってほしいものです。

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