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「春に三日の晴れ無し」とは、この時期の天気をよくあらわしてます。
今の時期は晴れたと思ったら雨が降る。ようやく晴れたと思ったらまた雨が降る、ということを繰り返すんですよね。
「春の嵐」なんて言葉もよく聞くと思いますが、意外と春は天気が荒れがちなんです。
ところが今年は3月中旬にまるまる一週間ほどまとまった雨が降った後、今度は絶好の晴れ間が続きました。
おかげさまで、晴れてる間に一気に猿害を予防するための電柵も設置できましたし、春の低温時にはなかなか乾いてくれないうちの畑もいい感じに乾いてくれました。
そんな中で、昨日は10アールほど畑を耕すことができました。
その中で、ズッキーニを植え付けするために2アールほど畝を作ってみたんですけどね。
トラクターの使い方に四苦八苦
実は突然百姓を再開することになって、トラクターの使い方にも四苦八苦しています。
圃場をきれいに耕すにはどうすればよかったのかなあ、とインターネットを検索して調べたりしたんですけどね。
よく、圃場の耕し方を一筆書きにしてくれたものは見かけるんですが、なぜそうしなければならないのか、ということがわからないんです。
というのも、トラクターで畑を耕すと、どうしても四隅に土が寄っていくんですよね。
多少ガタガタでも、野菜を育てるのにさほど支障はないんですが、毎回四隅に土をためていけば、どんどんでこぼこが大きくなってしまいますからね(笑)
とりあえず適当に耕していくと、やっぱり圃場がでこぼこのガタガタになってしまう。
それで、あちこち調べていくうちに、ようやく自分なりにどうすればいいのかわかってきました。
そもそもトラクターの刃は後ろに土を飛ばす
トラクターで圃場を耕すうえでいちばんみなさんが困っておられるのは、隅っこに土がたまるという現象ではないでしょうか。
これについて、じっくり考えてみましょう。
できるだけわかりやすく説明しますから、一緒に想像してみてくださいね。
まずトラクターという機械は、車体の後ろにロータリーがついています。
ロータリーには耕耘刃がついていますが、これは基本的に土を前から後ろにかきだすような形で耕します。
ですから、土はどうしても後ろに飛ばされるかっこうになります。
つまり、トラクターの耕し始めの部分はどうしても後ろに土がたまってしまうことになります。
これを防ぐには、まず耕しはじめにトラクターが走行していない状態でロータリーをおろし、土の中に潜らせた状態でロータリーを回転させ、それから走行を始めるというやり方があります。
もう一度言いますよ。
- トラクターが走行していない状態でロータリーをしっかりおろす。
- ロータリーを土の中に潜らせた状態で回転させる。
- それから走行を始める。
この3点を守ることで、耕し始めに圃場の端っこに土がたまることを予防することができます。
そして、もう一度トラクターは後ろに土をかき出しながら走行しているということをおさえたうえで、想像していただきたいのです。
トラクターで耕耘しながら、圃場の端っこまで耕しますよね。
そこで、耕耘したままトラクターを転回させてしまうとどうなるか。
ラリーレースで競技車が砂煙をあげながら急カーブをドリフトしている様子をみたことがないでしょうか。
このとき、土煙は全部車の後ろ側に吹き上げられていますよね。
トラクターで耕耘しながら転回してしまうと、これと同じようなことが起こると思ってください。
つまり、耕耘しながら転回していると、ロータリーの手前にある土がごっそりと後ろにたまっていくことになります。
ロータリーを土の中に入れて回転させたまま展開するクセのある人は、すぐにやめるべきです。
このくせがついていると、圃場の端っこに土がたまるばかりか、転回部分の手前の土ばかりがどんどんえぐれてきて、その部分の水はけが悪くなってしまいます。
つまり、下の画像のような畑になってしまうというわけです。
では、どうすればいいかというと、転回するときは、耕し始める時と逆の手順をとります。
- 走行を一時停止する。
- 土の中にロータリーを入れた状態で回転を止める。
- ロータリーを上げる。
これがまず土を端っこに寄せないための基本になります。
一度耕した場所をタイヤが通らないようにする
次におさえておきたいのが、これです。
一度耕した場所にはできるだけタイヤ跡をつけないようにすることです。
大事なのは、トラクターで畑を耕すときには圃場を一筆書きで進むように、耕しムラがないように工夫しないといけない、というわけですね。
これは、ぼくが言葉で説明するよりも、YouTubeでものすごくわかりやすく解説されている動画がたくさんありますので、そちらにお願いしようと思います。
田んぼの荒起こしの際の耕耘の仕方の解説をなさっています。
ぐねぐねと耕して、最後に枕地を周回して耕すという方法ですね。
よく耕されていてとてもきれいな畑なので、走行しながらロータリーを下げても土が後ろに寄ることがないのでしょうか。
ふだんからよほど工夫して耕耘なさっているのだと思いますが、この動画でもタイヤ跡の残らないきれいな圃場づくりをなさっています。
こちらの動画は田んぼの四隅がなぜ高くなるのか、ということをわかりやすく教えてくださっています。
畑の耕し方も含めて、たいへん参考になります。
同じ方の動画なんですが、畑は毎回、「逆方向に耕す」ようにするとムラがなくなる、という話ですね。こちらもたいへん参考になります。
住宅地で端っこの耕耘がシビアな畑でも、熟練の技術でたいへんきれいに耕しておられます。
ほかにもいろいろ参考になりそうな動画を集めてみました。
いろいろな農家さんの知恵です。
動画でこのようなノウハウを拡散してくださっているのはものすごくためになるし、いい時代になったなと思います。
こちらの動画では、寄ってしまった土を、バック運転でもどしていく作業を紹介しておられます。
こちらの動画にはハッとさせられますね。トラクターの作業中に人力で細かい整地を行っていくというハイブリッドなやり方です。
アナログなようですが、結局こうやって骨惜しみせずに作業する気持ちがあることがいちばん大事だと思いました。
耕耘刃をつけかえて、トラクターで畝立てをするための方法を解説しておられる動画です。
うちでも以前このやり方は記事にしましたが、動画で見るほうが明らかにわかりやすいですね(笑) 恥ずかしくて自分の過去記事をここで紹介しようと思えません。脱帽です。
百姓って、ノウハウの蓄積です
野菜づくりって、基本的には耕して、種まいて、肥料やって、必要なら農薬やってれば勝手に育ちます。
実際それで育つんですけど、ものすごくかんたんに説明できてしまうこれらの作業の間にあるノウハウがものすごく重要で、それこそトラクターでどう畑を耕すのか、ということもひとつのノウハウですよね。
ほんとうにいろんな方が、自分の畑に合わせた合理的なやり方を研究しておられるのには頭が下がります。
人類が農耕を始めて数千年。近代農業が始まってから100年あまり。
いまだに「こんな作り方はどうだろうか」「これが効率的なんじゃないか」という農作業上のノウハウは各地で蓄積されていて、それらを現代のインターネット時代では、書物からだけではなく現場のやり方が直接みられるようになりました。
ほんとうにいい時代になったと思います。